大自然の恵みを食卓へ
美味しい牛を育てるために、大切なこと。それは、親となる牛の血統や、餌、そして清らかな水です。中でも生き物の体の大部分を占める水は、とても重要な要素です。熊本は「名水百選」に全国最多の4カ所が選出されるほど、言わずと知れた名水の都であり、世界最大級のカルデラを有する、日本一の地下水の街としても知られています。
また、阿蘇外輪山の山麓で30万年もの時を重ねた特殊な地層が天然のフィルターとなり、美しく磨き抜かれた阿蘇の伏流水は、1000を超える水源として熊本の街に潤いを与えています。
悠久の時を刻む大地の恵みが、ブランド牛と称される、特別な美味しさを育んでいるのです。
一頭買いだからできること
“一頭買い”とは、一匹の牛から切り出されたすべての部位を、余すことなく購入する仕入れの方法です。一頭買いの魅力は、お客様に高品質な肉をお手頃価格で提供できることと、普段なかなか口にする機会のない稀少部位を確実に確保できること。そして、一頭の命を無駄にしないこと。さまざまな部位を扱うことは、職人として精肉の幅広い知識も必要とされるだけでなく、人気の部位はオーダーが集中してしまうため、美味しく召し上がっていただくためには、より深い知識と技術が求められます。けれども稀少部位ならではの特別な味わいと、本物の美味しさをより多くの人に手頃な価格で届けるために、私たちは手間と努力を惜しみません。一頭買いする姿勢には、私たちが大切にしたい思いが詰まっています。
食の安全への取り組み
どこで生まれ、何を食べ、誰に育てられたのか。素材の生産から流通経路まで、さかのぼって知ることができます。ブランド牛「和王」は、トレーサビリティを明確にすることで、お客さまの食卓に安心と安全を届けます。また、私たちが取り組む食の安全とは、徹底した品質管理の元で、みなさまの食の安全を守ることだけではありません。
熊本の風土の中で植物性の飼料で丁寧に育てられた黒毛和牛「和王」は、熊本の大切な食料資源です。人気の集中するメジャーな部位だけを仕入れるのではなく、一頭買いという仕入れ方法を採用することで、
一頭から取れる肉を余すことなく使い切るための、手間と努力は惜しみません。熊本の大地の恵みが詰まった最高の肉は、その美味しさを最大限引き出せるように加工を施すなど、フードマイレージにも配慮しています。熊本の実店舗では、食べ残し対策として少量ずつ提供する食べ放題プランを設けるなど、環境に不可をかけず、貴重な食の資源を生かしきることを心がけています。
プロの技術が叶える肉質
細やかなサシのとろけるような口当たりと、まろやかな霜降り肉の芳醇な味わいが特徴の黒毛和牛「和王」。噛めば噛むほど肉のうま味が口の中に広がる上質な肉が育つ秘訣は、清らかな水と緑が広がる、のびのびとした生育環境が土台にあります。さらに、いくらでも食べられそうなさっぱりとした脂の秘訣は、植物性の飼料「とくせん」シリーズで育てているから。恵まれた自然環境と厳選された飼料があり、愛情をかけて育てる肥育農家の方が居て、初めてこの味が生まれます。
その味を、最高の状態に高める職人たちの腕も一流でなければなりません。肉の状態を見極めながら、包丁を入れる角度までこだわり抜いた肉、「和王」は、まさに熊本が誇る、最高品質の牛肉なのです。
生産から加工まで、肉のプロならではの経験を凝縮された 美しい霜降りと、柔らかくとろけるような味わいをぜひご堪能ください。
生産者の顔が見える安心感
熊本の雄大な自然の中、ミネラルたっぷりの水と厳選された飼料で生産者の愛情豊かに育まれる和牛。品質管理を徹底して育てあげた肉の中でも、プレミアムな和牛の証である「和王」の称号を与えられるのは、 一定の品質基準をクリアしたもののみ。
審査基準は、「熊本県経済農業協同組合連合会」を経由して出荷された牛、黒毛和牛種、熊本原産で生後月齢28か月以上の牛、熊本での飼養期間が最長の牛、肉質等級は4以上、霜降り度合い(BMSナンバー)が6番以上など、とても細かく設定されています。
生産者の顔が見える、トレーサビリティが明確な安心・安全な肉が叶える食の感動をぜひご自宅で体感してください。
熊本が誇るブランドを全国へ
丹精込めて育てられた肉は、人々の心を幸せにする魅力があります。 そんな肉を笑顔で囲むひと時は、かけがえのない幸せの瞬間でもあります。今、さまざまな社会情勢の影響を受けて、食卓は暗く寂しいものになりつつあります。本来、食卓とは居心地の良い温かな場所であり、小さな社会の縮図でもあります。
それぞれの食卓が笑顔で満たされるならば、その先に待つ未来は、ほんの少し明るくなるはず。大袈裟かもしれませんが、食卓には家族の明日を変える力があると信じているのです。
熊本の豊かな自然の中で育まれた巡る命が、全国の食卓に、温かな笑顔の輪を運んでくれることを私たちは切に願っています。